コラム№4 トイレットトレーニング

 

皆さんはトイレットトレーニングをいつごろすればよいとお考えですか。

諸説いろいろとありますが、いつかできるようになるのだから、放っておけばよいと

いうことだけは避けたいものです。

なぜならば、適切な時期に、行うことが成長において、とても大切だからです。

 

私の個人の見解としては、目安として、おしっこの間隔が二時間以上あいたらスタートです。

時期で言うならば、魔の二歳児と言われる「いやいや期」にあたります。

 

「いやだ」と泣く・・・

でも、それは通らない時もあるということを学び、我慢という自分の意志を獲得していきます。

順番を守ることも学びます。

規律といった社会生活の上で大切なことも知らされ、抑制を育成する時期ですね。

 

この時期に、だからこそトイレットトレーニンクが必要なんです。

 

なぜならば、トイレットトレーニングは、自らの意志で、自ら排泄機能をコントロールできるように

することだからです。

自らの欲求のままに、排泄するのではなく、「おしっこ」と言ってから、トイレまで我慢する・・・

これは、自己抑制です。

 

以前、雑誌のインタビューで北海道に行き、お話をお聞きしてから大ファンになった児童精神科医の佐々木正美先生。

佐々木先生は、トイレットトレーニングは、人生初めての決断=意志の獲得の時期と明言されました。

決断というからには、何かと何かで葛藤していることですね。

 

それは、愛するうんちVSさっぱりした快感 。

 

大人は、排泄物は汚い物、ばい菌があるものという認識ですが、この時期の子どもは、

自分の体の中から出たものは、体の一部であり、愛着を持っています。

だから、おむつの中でうんちをしても、汚いなんて思っていないのです。

うんちが大好きなのです。

ですから、おしりについているうんちと、さよならはしたくないんです。

 

でも、その一方で、排泄した後にさっぱりとした快感を得られるようになると、

うんちとさよならするかという「人生初めての決断」に迫られます。

愛するうんちとさよならができて、一人で排泄ができるようになる・・・

これが、人生初めての決断=意志の獲得なのだそうです。

 

葛藤の中で、最終的に自分の意志でできるようになっていくことが「自律性」。

この自律性の芽を育てることが、心の成長として、大切な二歳児です。

 

園の先生だけががんばっても上手くいきません。

ご家庭と一致団結して、この時期に行なうことをお勧めします。

薄着になる夏は、おむつが取れるぴったりの季節です。

そう、今です!   (文責:斉藤)