私の経験から感じたことなので、偏った話になるかと思いますが、「算数が苦手!」と言う子は、
すぐ答えを書きたがる傾向があります。
また、「計算が得意!」と言う子も、すぐ答えを書きたがる傾向があります。
「速いことが良い!」と思いこんでいる子は、速く解くことばかりに注意がいき、じっくりと考え、
イメージして解いていく文章題が苦手なように見受けられます。
さっと、式と答えを書いてきた子が正解だった時、その後、式の意味を言葉で発表させてみましょう。
いわゆる、式の読解です。
これが、きちんと言えたらOKです。
式の持つ意味を言葉で言えること・・・とても大切なことなのです。
文章題が得意になるためには、
①精読力 ②図示化するイメージ力 ③立式力 が必要です。
①精読力とは、一字一句、読み落とさない力と情報を読み取る力、条件を整理する力です。
「だれもきませんでした」という情報から、「0」を導く、「往復」という言葉から、
2倍になることを理解するなど、言葉の理解や言葉に付随した情報を読み取る力が必要です。
主述や助詞、算数用語(ずつ・より など)にも着目し、さっと思いこみで読まず、じっくりと
精読していくことが大切です。
②精読ができないと、文章を絵や図に表す(イメージ力)ことは、出来ません。
考える時には、手も動かして、文章を図示化していくことが重要です。
ここをおろそかにしないようにしましょう。
読めばすぐ解けてしまう問題でも、必ず、図示化し、図に表すことを「癖」にしてしまうことは、
今後の大きな力となります。
③文章のイメージを図示化したことを、数式で表す力が立式力です。
何度も申し上げますが、文章を読んで、いきなり式化させるのではなく、絵や図に表して、
正しい式を言葉で説明できることが大切です。
協会の小学1年生の教材では、問題文を整理して整理表を書くページがたくさん出てきます。
条件を整理する力を養います。
答えはわかるから、いちいち表にするのは、面倒くさいと言う子も出てきます。
ただ、これを定着させていくことで、式の意味を理解して立式する力がついていきます。
幼児や小学1年生の初めの頃の文章題は、躓かない子が多いかもしれませんが、
学年が上がってくると、深く考える問題が多く、図で表すことも複雑になってきて、
算数が嫌いという子が増えてきます。
文章題は、じっくりと精読すること、面倒がらずに図に表すことを幼児クラスから
習慣化させてくださいね。(文責:斉藤)