育脳コラム№10 「算数 文章題」で大切なこと

 

 

私の経験から感じたことなので、偏った話になるかと思いますが、「算数が苦手!」と言う子は、

すぐ答えを書きたがる傾向があります。

また、「計算が得意!」と言う子も、すぐ答えを書きたがる傾向があります。

 

「速いことが良い!」と思いこんでいる子は、速く解くことばかりに注意がいき、じっくりと考え、

イメージして解いていく文章題が苦手なように見受けられます。

 

さっと、式と答えを書いてきた子が正解だった時、その後、式の意味を言葉で発表させてみましょう。

 

いわゆる、式の読解です。

これが、きちんと言えたらOKです。

式の持つ意味を言葉で言えること・・・とても大切なことなのです。

 

文章題が得意になるためには、

①精読力 ②図示化するイメージ力 ③立式力 が必要です。

 

精読力とは、一字一句、読み落とさない力と情報を読み取る力、条件を整理する力です。

「だれもきませんでした」という情報から、「0」を導く、「往復」という言葉から、

2倍になることを理解するなど、言葉の理解や言葉に付随した情報を読み取る力が必要です。

主述や助詞、算数用語(ずつ・より など)にも着目し、さっと思いこみで読まず、じっくりと

精読していくことが大切です。

 

②精読ができないと、文章を絵や図に表す(イメージ力)ことは、出来ません。

考える時には、手も動かして、文章を図示化していくことが重要です。

ここをおろそかにしないようにしましょう。

 

読めばすぐ解けてしまう問題でも、必ず、図示化し、図に表すことを「癖」にしてしまうことは、

今後の大きな力となります。

 

③文章のイメージを図示化したことを、数式で表す力が立式力です。

何度も申し上げますが、文章を読んで、いきなり式化させるのではなく、絵や図に表して、

正しい式を言葉で説明できることが大切です。

 

協会の小学1年生の教材では、問題文を整理して整理表を書くページがたくさん出てきます。

条件を整理する力を養います。

答えはわかるから、いちいち表にするのは、面倒くさいと言う子も出てきます。

ただ、これを定着させていくことで、式の意味を理解して立式する力がついていきます。

 

幼児や小学1年生の初めの頃の文章題は、躓かない子が多いかもしれませんが、

学年が上がってくると、深く考える問題が多く、図で表すことも複雑になってきて、

算数が嫌いという子が増えてきます。

 

文章題は、じっくりと精読すること、面倒がらずに図に表すことを幼児クラスから

習慣化させてくださいね。(文責:斉藤)