コラム№16 立ち振る舞いのすばらしさ

 

信号機のない横断歩道を見るたびに、思い出すことがあります。

皆さんは、車が歩行者を優先させてくれた時、どんな立ち振る舞いをしますか。

 

岐阜県の認定こども園 山手幼稚園様へ伺わせていただいた時のことでした。

信号機のない横断歩道。副園長先生は、止まってくださった車の運転手の方に対し、

横断歩道を渡り終えた後、立ち止まって振り返り、深々と丁寧にお辞儀をされました。

 

次にお伺いした時、今度は園長先生と信号機のない横断歩道を渡る時がきました。

園長先生も、止まってくださった車の運転手の方に対し、横断歩道を渡り終えた後、

立ち止まって振り返り、深々と丁寧にお辞儀をされました。

 

その所作の美しさに感動し、礼を正すということは、こういうことなのだと

学びをいただきました。

「挨拶は、止まって、目を見て、元気よく」と言っている私が、

別の場面では軽く会釈する程度の「ながら挨拶」だったのです。

会釈とお辞儀は、違うと反省した場面でした。

 

同じ行動をしても、相手に対する心の届け方は大きく変わります。

「礼を正す」という行為は、ただ形だけのものではありません。

受けた側がどういう気持ちになるのか、ここが大切なのですね。

 

挨拶をする、返事をする、感謝をする・・・誰もがする行為です。

「ながら挨拶」をしていた私が言える立場ではありませんが、

同じ立ち振る舞いでも、相手に届く心の度合いは違ってきます。

 

先生方、どうぞ一つ一つの行動を大切に、子どもたちに愛を、心を届けてください。

私もそういう人間になれるよう努めていきます。(文責:斉藤)