コラム№17 子どものつぶやきから、特性を知ろう!

 

当協会の作文コンクールのつぶやき部門には、

かわいく、ほっこりとしたつぶやきで溢れています。

つぶやきをかみ砕いていくと、幼児期の特性や子どもの心を知ることができます。

その心をキャッチしていくことで、保育にたくさん生かすことができるのです。

子どもを理解していくためには、子どもの行動をよく観ること、

子どもの声に耳を傾けることが大切ですよね。

ぜひ、先生方も子どもたちのつぶやき拾いを実践されてください。

 

◆つぶやきから見える子どもの特性

➀アニミズム(汎心性)

牛乳パックから、コップに牛乳をそそぐと、ドボッとこぼしてしまいました。

息子「牛乳くん、ごめんね。」

 

アニミズムとは、生命のない事物・事象にも、人間のような思考や心があるという考えです。

大人は、人間側の立場にたって、物事を考え、判断していきますが、

子どもは、人間側の気持ちではなく、向こう側の事象そのものになってしまうのです。

上手に注げなくて、牛乳に謝る…まさしく、アニミズム全開の時期ですね。

 

「葉っぱさん バスにひかれて 泣いてるね」

 

この特性を知ってれば、「そうだね。はっぱさん、痛くなかったかな。」と、

会話していくことができるでしょう。

このように、共感していくことで、優しさや思いやりの心が育まれていくと思うのです。

「葉っぱは、泣かないよ。」と言ってしまうと、子どもの心は、ゆがんでしまいます。

 

②因果関係・転導的推理

3時のおやつが待ちきれない息子が言いました。

子「ママ、時計に電池をたくさん入れて。」

母「どうして?」

子「だって、電池をたくさん入れたら、早く時計の針が進むから。

 

幼児期の子どもは、自分が主体で好きなように考え、推理したり判断したりしていきます。

子どもは、いたって、真剣です。

ですから、いきなり否定せず、こういう楽しい論理を、まず、受け止めることが必要ですよね。

そうしないと、考える力は、低下していきます。

こういうこだわりが一つ一つ重なって、論理的思考力が培われていくと思うのです。(文責:斉藤)