『呼ばれたら返事は、「はい」と元気よくしよう!』
新年度が始まり、教室の中で「はい」と言う心地良い空間は広がっていますか。
返事は誰もが大切と思われていると思いますが、その奥にある意味を知るか、知らないかで
大切に思う気持ちが変わってきます。今回は、その意味についてお伝えいたします。
諸説ありますが、「はい」の語源は「拝」だと言われています。
「はい」は「差し上げるもの」という意味です。
相手を敬う気持ちを表したものなのです。
「うん」は、だめ?と聞かれますが、私は、「うん」でも、時には良いと思っています。
気持ちの良い「うん」って、素敵ですよね。
ただ、「うん、ううん」は、呼応関係にないのです。
哲学者の森信三先生が「はい」という返事は、「呼応性の表現」と言われたように、
「はい、いいえ」と呼応関係のある言葉を使うことが、最も美しい言葉です。
ですから、呼ばれた時には、まず、「はい」といって、耳を傾けること。
「はい」という返事は、素直さを育てていきます。
素直な人は、誰からも愛されますよね。
もちろん、自分の意志として、「いいえ」と断ることも大事なことで、
全てに「はい」と従え!と言っているわけではありません。
まずは、「はい」と返事をして、聞きましょうということです。
人の話を曖昧に聞き、「え~」「でも~」「だって~」を連発すると、
自分の気持ちを引きずり、自分を優先することになります。
それが繰り返されると、自己中心的になってしまいます。
「はい」と言ったら、自分の気持ちを捨てて、まず、相手の話を聞きます!ということなのです。
人の話を理解しようという態度を育てていくのです。
子どもたちには、下記のことを話してみてください。 (T…先生、C…子ども)
①板書「はぁい」 →T:読んでみましょう。 C: 「はぁい」
②板書「はいはい」 →T:読んでみましょう。 C: 「はいはい」
③板書「はい」 →T:読んでみましょう。 C: 「はい」
④T:気持ちの良い返事は、何番? C: 考えて答える。
⑤T:気持ちの良い返事は、③だね。では、今日は、もっと気持ちの良い返事を特別に教えてあげるね。
⑥板書「はいっ」 →T:読んでみましょう。 C: 「はいっ」 (③と⑥を比較しながら、何度も読む。)
⑦T:先生は、小さな「っ」が入ると、とても気持ちがいいわ。
みんなも呼ばれたら、「はいっ」と、先生に返事をプレゼントしてね。
教室の中での「はいっ」のある空間は、自己中心的にならず、よい空気が流れます。
「はいっ」のある空間、大切にされてくださいね。(文責:斉藤)