コラム№13 お勧め書籍「子どもたちの未来は、関わる大人で変わる」

 

 

一つのことを深く学ぶなら専門書がお勧めですが、日々、たくさんの子どもたちの指導を

されている先生方にとって、「多角的に」「多面的に」 子どもたちをとらえていく視点は

とても大切ですよね。

 

また、一人の子どもに対する関わりも、

その場だけで対応するのではなく、

「俯瞰的な見方」 ができるようになることは、とても大切ですよね。

 

この本は、心・体・脳・絵本・療育といったそれぞれの視点から6人の専門家の先生が

綴られていて、俯瞰的な視点で捉えることができ、

ご指導に役立つことばかりです。

ご興味がありましたら、

Amazon(リンク先→https://x.gd/7yVe9)で

ご購入できますので、ぜひ!

 

以下、少しの内容と感想を書かせていただきます。

 

1. 「成長に寄り添う絵本の世界」 (アンテレ代表 藤島千春先生)

絵本専門士の資格をもたれる絵本の専門家、藤島先生。

絵本はただの読みものではないという言葉通り、絵本の魅力や効果、成長に合わせた絵本選びのポイントなどが

綴られていて、読み応えのある内容となっています。

年齢別に本の紹介もあるので、子どもに合った本を選ぶことができます。

藤島先生の筆力の凄さに、改めて、絵本の世界って深いなあと感銘を受けました。

余談ですが、本の紹介にあった「100万回生きたねこ」。

何度読んでも、年齢によって感じ方が変わる、私の大好きな本です。また、読みたくなりました。

 

2. 「発達障害・グレーゾーン」とは何かを考えてみる」 (一般社団法人 日本発達療育士協会 代表理事 奥田幹子先生)

発達障害・グレーゾーンについて悩まれていらっしゃる先生方は多いと思いますが、

腑に落ちる瞬間って、こういうことなんだと思ったお話が、奥田先生の講座でした。

とってもわかりやすいんです。

今回の本のお話もわかりやすく、そして、読みやすく、発達障害・グレーゾーンのとらえ方、

そのための支援、環境設定について綴られています。

発達障害・グレーゾーンの子どもたちが感じる生きづらさの解決策を考えるヒントが、

ギューッと詰まっているページです。

 

3.「育児書には載っていない 体幹から育む子どもの未来」 (一般社団法人WARAリズム普及委員会 代表理事 落田順子先生/森脇友規先生)

体幹は、赤ちゃんが歩き出す前にその土台が作られる!

発育発達理論に基づき、プロセスとその重要性、さらに、実践法まで教えてくださっています。

寝返り、うつ伏せ、腹ばい・・・と歩くまでの運動発達についての解説、

さらに、見守るポイントまで書かれてあるので、日々のご指導のチェックもできます。

効果的な遊び方では、QRコードまでつけてくださり、動画で見られるので、

読者としては大変ありがたい限りです。

読者目線での構成がすばらしく、即実践できる学びをたくさんいただけました。

 

4.「乳幼児期のダウン症のある子どもへの関わり方 ~現場の作業療法士からのメッセージ~ (まーぶる株式会社 佐藤明子先生)

私が幼稚園教諭だったある年、ダウン症・自閉症2名を含む1クラス36名、一人担任でした。

かなり昔の話なので、今では考えられませんが、悩みの日々で、当時のことを思い出しました。

ダウン症のある子は、ゆっくり発達するだけで普通に接していけば大丈夫!と言われました。

佐藤先生も書かれていらっしゃいましたが、このように話す方は存在します。

「大丈夫って? その根拠は何? どう関わればいいの?」と途方にくれる毎日でした。

この時に、今、私がリスペクトしている佐藤先生と出会っていたら……と思うばかりです。

当時の私と同じ悩みを抱えている先生方、

特性のお話から年齢別の関わり方を教えてくれる佐藤先生のページは必読です。

 

5.「遊ぶだけで勉強もスポーツも得意になる「令和の能力開発」 (脳育モンテ®倶楽部 代表桑田孝枝先生)

私は桑田先生の言葉の紡ぎ方が大好きです。ついつい引き込まれしまう魅力的な先生です。

桑田先生は、人生を紡ぎ、そして思いを紡ぎ、その結果、子どもたちの幸せを紡ぐ教育メソッドを

開発されました。

指先遊びを「たった10分で?」

それも「100均グッズで?」

脳を鍛え、算数・図形・運動センスが身につくとのこと。

「それなら、すぐ出来そうだけど、本当??」と一瞬、耳を疑ってしまいますが、

実践された先生の体験談を読むと、納得です。

10分遊ぶだけならば、保育の中でも簡単に始められる、メリットしかない画期的なプログラムだと

思いました。

 

6.「子どもたちの未来は、関わる大人で変わる」 (日本ベビーコーチング協会 理事 浦部順子先生)

当協会の代表理事でもある浦部先生は、博識なお方。

特に心理に関する知識量は、右にでるものはいないと言っても過言ではありません。

そこから導かれる効果の大きさは、はかりしれないほど、すばらしいものです。

今回、書かれている子どもへの声掛け、関わり方の事例は、思わずはっとさせられる内容でした。

褒めれば、自己肯定感は上がる??

事例を自分だったら?と問いかけながら、読んでいくと新しい気づきが得られる内容と

なっています。(文責:斉藤)